チルドレン 読了

チルドレン (講談社文庫)

チルドレン (講談社文庫)

こういう奇跡もあるんじゃないか?
まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。

 安定の伊坂。読みづらいのを読んだあとに読むと、恐ろしく読みやすい。
 表紙とかタイトルからして、地味だなと思っていてごめんなさい。普通に面白い。
 若干、奇跡じみたことの起こる日常、つまりギリギリのところで非日常にならないような短編が五つ、その短編の中心にいるのは、いつも陣内という男。
 そんな内容。少しづつつながってるよん。時系列がバラバラなのもプラスに働いてるかも。順に読むより立体的な魅力がある。
 何が言いたいかって、人に薦めやすい。というか、読んで欲しいと思う、読んでなんだか楽しくなる小説かな。佳作ってところか。