薔薇のマリア Ver0 僕の蹉跌と再生の日々 読了

薔薇のマリアVer0 僕の蹉跌と再生の日々 (角川スニーカー文庫)

薔薇のマリアVer0 僕の蹉跌と再生の日々 (角川スニーカー文庫)

漆黒のダンジョンに、お宝目当てで潜り込む美しき“侵入者”がいた。名はマリアローズ。外見以外取り柄のないマリアにとって、チマチマ稼ぐことが唯一の生きる道だった。ある時、ド派手な鎧に身を包む謎の大男とその仲間に誘われ、危険度最悪の“閉鎖魔宮”に潜入することに。慣れない集団戦、おのれの弱さに絶望、くじけそうになるマリアに対し、謎の大男のとった意外な行動とは!?史上最弱の主人公と誇り高き仲間たち最初の物語登場。

 最初、「あ、外したかな」と思ったけど、文章に慣れるとけっこう面白い。
 いや、文章が硬そうなイメージを持っていたもんでね・・・・・・。いざ読むとそうでもなかったので意外。しかもさらりと重い描写をしちゃうところがステキ。

 あれだ、これはもしかするとマリアを愛でる作品なのでは・・・・・・? あ、違う?
 とにかく、キャラの個性が強い。そんなキャラたちも、アジアンという一人の変態によって薄れてしまうのだけど。コイツはやばいぜ、変態なのに今のところ敵なしなんだもの。
 さらに驚いたのは、「トマトクン」なんて名前のキャラが出てくること。まさか本名ではないと信じたい。作中でも突っ込まれているしね。

 にしても既刊が21冊か・・・・・・。これをすべて読むのはなかなかに骨だぜ。今月中に・・・・・・は厳しいか。

15×24 link six この世でたった三つの、ほんとうのこと

オレらはみんな、つながってるんだ
〈捜索隊〉に与えられたタイムリミットまで残り数時間。ファブリの魔の手は笹浦に迫る。最後の賭けに出る藤堂、究極の試練に挑むマリエたち。〈ライトノベル史上最も長い一日〉、クライマックス!

 勢いとしては、link twoからfourあたりが一番だったかな。
 一応この巻で完結だけど、謎は全て明かされないし中途半端といえば中途半端。この終わり方がアリととれるかどうかで評価はだいぶかわるんじゃないかな。自分は(自分で言うのもなんだが)けっこう終わり方に関してこうあるべきだとかは特に思っていたりしないので、「ああそうなのね」みたいで済ましちゃうのだけど。
 
 最終巻にして主人公風をいちばん吹かせていた二人が表紙に登板。なんだかんだでお似合いですこと。ま、ササウラにはしのぶさんがいるけどな!
 マーチは最後の最後までクz・・・・・・俗物で、ここまでくると逆に安心すら感じた。ま、どこまでも人間くさいヤツってことで・・・・・・。

陽気なギャングの日常と襲撃 読了

陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)

陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)

嘘を見抜く名人は刃物男騒動に、演説の達人は「幻の女」探し、精確な体内時計を持つ女は謎の招待券の真意を追う。そして天才スリは殴打される中年男に遭遇 ―天才強盗四人組が巻き込まれた四つの奇妙な事件。しかも、華麗な銀行襲撃の裏に「社長令嬢誘拐」がなぜか連鎖する。知的で小粋で贅沢な軽快サスペンス!

 前作に若干劣るけど、今回もええ感じ。
 
 今回も成瀬の手のひらの上で踊らされて悔しいです!!!
 でも一番印象に残ったのは久遠かなあ。一番前線に立って頑張ってたし、出番が多かったからね。人質の子が変わり者で、久遠も少しもてあましていたのがきいたかな・・・・・・。
 祥子さんがさり気ないのは今回もでした。おまけのお話ではメインの立ち位置でしょう。続編があるとしたなら祥子さんを活躍させてほしいぜ!

鍵開けキリエと封緘師 モラトリアム・ミッドサマー 読了

美しき《大統領》に封緘術を学ぶようになったキリエは、自問自答を繰り返していた。――なぜ自分はこんなにも「開けたい」んだ? そして訪れる来訪者たち。厳重に閉ざされたはずの歴史の扉が、開いていく……

 今回も可もなく不可もなく、な出来。
 今回はキリエが「どうして鍵を開けたいのか」と自信と将来に悩むお話。そりゃそうだよな、鍵が開けれてするおといえば空き巣・・・・・・。あとは鍵屋でも営みますか? って話だもんなあ。しかもキリエの住む村には鍵屋なんて必要ないし。よくよく考えれば若干詰んでるような・・・・・・。
 で、新キャラが投入されたけど、これからどう動いていくのか・・・・・・。つっても、次の巻で終わりらしいし、大統領の謎についても明かさないと作品としてもアレだし、こりゃフェードアウトコースかな? あの子はいつも頑張ってるよ的な描写で片付けられるとか。

家日和 読了

家日和 (集英社文庫)

家日和 (集英社文庫)

会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは…。今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。

 奥田英朗って、ハズレがないから読んでるけど、その中でもこれは当たりの部類なんじゃないかと。
 空いた時間にちょろっと読めちゃうのがいいね。
 個人的には「妻と玄米御飯」が気に入った。自分もロハスとかあまり好きじゃないしね。だよなwとか思いながら楽しく読めた。
 これは人にぜひ薦めたいかな。

15×24 link five ロジカルなソウル/ソウルフルなロジック 読了

夜明けにもっとも近い刻こそ、闇はいっそう深くなる――〈捜索隊〉に与えられたタイムリミットまで残り数時間。殺人鬼・ファブリの魔の手は、ついに一行を捉える。そして、徳永準の前に現れた少女の目的とは…?

もうダメだ、マーチはどこまでゴミになるの? 言ってること全てがブーメランじゃん。しかもそれに気付いていないのが笑えるを通り越して呆れる。link sixでどうなるか楽しみ。
 そしてジュンくぅぅぅぅん! なんか物騒な人になっちゃったね銃なんか持ってさあ。あと少しでどうしようもならなくなるとこでしたな。その後に平然と麻雀大会に参加するのも・・・・・・。なんとも浮世離れした人で・・・・・・。
 
 ササウラとマリエの主人公っぷりがやべえ! 設定的に脇役って感じがするのにこの二人は・・・・・・!

 口絵の一番左のキャラが、途中までアキホと気付かなかったのは内緒なんだぜ!

15×24 link four Riders of the Mark City 読了

Fwd:ジョンの都市伝説、知ってる?
徳永を巡って抗争となり、捜索隊を襲い始める五大自警団。明らかになるトウコの秘密。笹浦たちは自警団の〈遊動〉と人生を賭けた勝負をする。伊隅とホノカは、ファブリと連絡を取り始めるが…。

 ついに当初の目的を外れていく人物が出てきた。特にトウコとか序盤のあれは何だったの状態。
 そしてササウラが相変わらず主人公すぎる。まあ一番存在感のあるファブリに最も近い関係があるから必然的にそうなってくるんだろうけど、マーチがゴミ過ぎるぶん余計に、ね。
 藤堂さんはーッ! 坊主にッ! なってッ! しまいましたッッッ!!!
 嗚呼、口絵で悲しい坊主が克明に描かれている・・・・・・!

 で、ただ一人だけ、<17>の正体を摑んだ。でも、あの人じゃあなあ・・・・・・ちょっと無理がというか、なんといいますか。とにかく、次の巻になればそろそろ全てが真相に向かいはじめる・・・・・・といいなぁ。