アースライト・ウォーズ 割れぬ少女と蝉の王 読了

アースライト・ウォーズ 割れぬ少女と蝉の王 (一迅社文庫)

アースライト・ウォーズ 割れぬ少女と蝉の王 (一迅社文庫)

蝉にも似た姿の古き神々を祀り、独自の慣習と信仰が残る地方都市「道浄寺市」。父親の都合で引越してきた勇真は、突如として自分の手の平から星の輝きにも似た光を放つビームサーベルを発現する異能に目覚める。時を同じくして、夜闇に紛れ蝉のような姿をした怪人たちが市街を暗躍し、謎の失踪が相次ぐ。勇真は無口な同級生あやめの手助けをうけ、蝉神伝承の真実を知るとともに地上で瞬く星々の戦いの渦へと巻き込めていくのだが…。

 地方都市で住民がビームソード片手に二つの陣営に分かれて争うお話。
 ちなみに、ここで言うビームソードは製造されたものではなく、手から発現させるもの。持ち手の描写など、某有名映画を彷彿とさせますな。さながらジェダイ。あ、言っちゃったじゃん。

 もちろん蓋を開ければいつもの六塚。蝉人間を祀り上げてセミの面を付けて全身全霊で争ってる。ギャグみたいだけどギャグじゃないのが恐ろしい。地方の伝承というのは往々にして妙ちきりんなものが多いんですなあ。
 恒例のトンチキなギャグもあって色んな意味で安心。安心して作家買いできる作家はいいね! あらすじを気にせずともハズレを引かないもの!
 そして今回気になったのは挿絵。なんかキレーだなと思ったら、CGじゃないのこれ? ゲームみたいだわ。

 あとがきには、「またいずれ新作でお会いしましょう」という一節が。これは『ブラッド・スパート』のことなのかな? それとも一迅社文庫でのこと?
 まあ、何にしろ買うのだからどうでもいいと言えばそうなのだが・・・・・・。
 それと、巻末に同レーベルの作品の広告が。その広告によれば、前二作はSFアクションとのこと。・・・・・・うーん。