青の炎 読了

青の炎 (角川文庫)

青の炎 (角川文庫)

秀一は湘南の高校に通う17歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹の三人暮らし。その平和な生活を乱す闖入者がいた。警察も法律も及ばず話し合いも成立しない相手に秀一は自らの手で殺害することを決意する。

 いやー、危ない危ない。なんとか日付が変わる前に読み終わった。というか、変わる寸前だった。これで二月分は終わり。
 この本で36冊かな・・・・・・? これが今年の最高記録だろうなあ。たまたま時間があったからこんなに読めたけど、今月からはそうもいかないし、四月になればまた学校だしね。
 なぜだかわからないけど、二月は読書が捗る。秋じゃなくて冬だってのに。
 そういえば、なんで「読書の秋」ってかな? いつものように夜遅くまで起きている人間からしたら秋の夜長がなんだってんだ、って感じだし。炬燵がある冬の方が本を読みやすい環境じゃないのかいっ。
 まあこんなことはいいや。

 毎回のようにすげえ面白かったと思わせてくれる、貴志祐介の本もよむのは5冊目。例によって、今までで一番面白い。
 たぶんこの作品が一番なんだろうなあ。今まで読んだ作品の主人公って、みんな社会人だったから、感情移入せずに遠くから眺めてるって感じだったんだけど、今回は高校生。年齢も近いし、「学校」を中心に生活があるってのがとても身近に感じれる。もちろん感情移入もしやすかった。
 トリックとかは・・・・・・まあ、いつものように本編には触れない方向で。
 今回の主人公は優しいんだよね。解説にも書いてあるんだけど、自分のために完全犯罪をやろうとするのではなくて、大切な人たちのためにやるんだよね。でも読み終わって全てが分かったあとだと、それが殊更悲しい。どうにもならなかったのか、って。
 どうにもならなくしてしまった、とも言えるんだけど。