犬はどこだ 読了

犬はどこだ (創元推理文庫)

犬はどこだ (創元推理文庫)

開業にあたり調査事務所“紺屋S&R”が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。―それなのに舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして…いったいこの事件の全体像とは?犬捜し専門(希望)、25歳の私立探偵、最初の事件。新世代ミステリの旗手が新境地に挑み喝采を浴びた私立探偵小説の傑作。

 なかなかの後味の悪さ。こういうの好きだけどね。うーん、でも以前に「やはりハッピーエンドがいい」みたいなこと言ったような気がするような・・・・・・。ま、人の好みなんてのは結構ころころ変わるものなんでしょう、たぶん。

 中盤まではのっぺりと進んで退屈だなと思っていたんだけど、依頼がクロスしてきたあたりで「おっ」となり、終盤はガーッと読めちゃった。『さよなら妖精』の時とは反対。こっちの作品のが好みだなあ。
 にしても、ハンペーは底が知れないなあ。チャラチャラしたフリーターだと思ってたら割とスムーズに調査完了、更に良く出来た報告書作っちゃうし。これからの活躍に期待が高まりますな。
 ・・・・・・でもそれは長一郎が生き残れるか次第・・・・・・。これからの桐子の動向に全てがかかっている、と。ここは是非とも番犬に守ってもらいたいもんだね! 

 そういやこの本、表紙に「THE CASE-BOOK OF “KOYA SEARCH&RESCUE”1てサブタイが付いてますな。続編期待していいのかな? 2005年からもう6年経った今も刊行予定が見あたらないけど(笑)

 読んでて思ったんだけども、花咲太郎シリーズのモデルなのかな? 犬探しをする探偵、やる気のイマイチ感じられないところとかが似てる。
 入間人間米澤穂信好きらしいしね。