魔界探偵 冥王星O ジャンクションのJ 読了

魔界探偵 冥王星O ジャンクションのJ (講談社ノベルス)

魔界探偵 冥王星O ジャンクションのJ (講談社ノベルス)

俺は今、無意味な物語を拾い、読みながら歩いている。在存理由としての食餌。消える記憶と、脳内に潜む探偵。逢うたびに顔の変わる恋人。交錯する複数の “冥王星O”。…“冥王星O”?それは―俺の名だ。物語を紡ぎ続ける“越前魔太郎”とは一体何者なのか。知らぬうちに裏返る世界は、まるでメビウスの輪。重なり合う運命の交差点で、謎は解かれ、現実は崩壊する。

何なのこの本・・・途中までは普通だったんだけど、後半に入ってからメタとSFの乱舞。何回か表紙を確認しちまったい。おまけに第三章は「櫛枝実乃梨」だとか「おおかみかくし」だとか「中村悠一」といった単語が飛び出す始末。さらには、目を見ると失神とか水星Cだの、舞城王太郎作品を読んでるとオッとなる仕掛けもある一冊。

そんなこの本の中の人は新城カズマ。知ってそれなら確かにこんな内容になるなぁ、と妙に納得。
上でも書いたけど、後半からSFっぷりがすごい。もうガッチガチ。なんだけど、それよりもすごいと思ったのが、文体コピー。他の冥王星Oでもそれらしきことはあったけど、レベルが違う。かなり似てる。そういうこともあってか、読みやすいとは言わないけどもサササッと読めた。

内容は…うぅん、一章は豚がエキサイトする話、二章はOLが全裸で色仕掛けな話、三章は女子大生が七人の冥王星Oとデートをする話、四章が件のガチSF。
読んでおいても損はないんじゃないかと思います。