マルドゥック・スクランブル The Third Exhaust―排気 読了

今回から★のタグを付けることにしました。英字で評価を点けるというやり方もあったのですが、それだと本をランク付けしているような気がしてなんとなくいい気がしないため、面白さの度合いを★の数でつけることにしました。1〜5個でつけていくつもりです。

科学技術発祥の地“楽園”を訪れたバロットが知ったのは、シェルの犯罪を裏付ける記憶データが、カジノに保管された4つの100万ドルチップ内に存在するという事実だった。チップを合法的に入手すべくポーカー、ルーレットを制してゆくバロット。ウフコック奪還を渇望するボイルドという虚無が迫るなか、最後の勝負ブラックジャックに臨んだ彼女は、ついに最強のディーラーと対峙する―喪失と安息、そして超克の完結篇。

前の巻のカジノシーンはほんの序の口だった…!100ページを過ぎた頃からそう思いました。まさか200ページ以上に渡ってブラックジャックが繰り広げられるなんて。
前巻のカジノシーンと合わせて考えるとなんと全体の三割はカジノシーン。なんて本だ!
あとがきも凄絶。五日間ホテルに篭って書き上げると嘔吐したなんていうトンデモエピソードが語られいました。読んでてもその熱意は伝わってきます。読み出せば目を離せない、離してはならないと思わされる展開。一心不乱に読みました。
だから目も痛いし精神的にかなり疲れた。でもそれに見合うだけの話。当然の★は満点。決して人に薦めやすい本ではないけど、間違いなく傑作。読んでも損はしないと思います。