花咲けるエリアルフォース 読了

花咲けるエリアルフォース (ガガガ文庫)

花咲けるエリアルフォース (ガガガ文庫)

戦争で街を焼かれ、家も学校もみんな失ったぼく。東京の中学校に転校する当日、ぼくを迎えに来たのは、桜色に輝く不思議な飛行兵器とそのパイロットの少女、桜子だった。「乗れ、おまえの翼だ」―桜とリンクした戦闘機の適合者として選ばれたぼくは、桜子とともにその超兵器“桜花”のパイロットとなり、色気過多の先輩や凶暴な空母艦長に囲まれ、新しい仲間と災難続きの訓練、そして激化する戦争に否応なく巻き込まれていく。時を止め、永縁に舞い散る桜とともに、戦空を生きる少年少女の、美しくもせつない物語。

 これはいい杉井。
 やっぱ多作だと当たり外れがあって、さらに作品のジャンルによっても好き嫌いがあるんだよね。この前読んだシオンの血族は合わなかったけど、こっちはいいね!わりといい感じにまとまってるし。たぶん単巻だよね、これ。
 戦争モノということで、やっぱり強烈な展開が叩きつけられるんだけど、それでいて吹けば飛んでしまいそうな、淡い雰囲気が全体の印象なのはさすが。
 こういう印象を受けるのは、全編通してソメイヨシノを中心に置いて話を進めているからなのかなーと思ってみたり。
 ま、そりゃ綺麗な桜を描写してれば汗臭さなど感じませんなガハハ!