アヒルと鴨のコインロッカー 読了

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑!?そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ!注目の気鋭が放つ清冽な傑作。

 いつもの伊坂って感じ。むぅ・・・・・・好みの問題もあるんだろうけど、ラッシュライフを超えるものがないね・・・・・・。まだ読んでない作品がいくつもあるからそのうちもっと気に入るものが出てくるとは思うんだけどね。

 さっさか読めて、「やっと読み終わった!」ではなく「ふう、読んだなあ」という読後感はいつもどおり。ことこの辺りに関しては伊坂幸太郎は素晴らしいと思う。同じくらい楽しめる作品は星の数ほどあるけど、そういう作品ってやっぱり読み応えがあるもので気軽に読める、とは言い切れないしね。

 大学生の視点を基準に、時間軸が二年前の、ペットショップで働く女性との、二つの視点で展開していくお話。
 あらすじからして、強盗系の話と思ったんだけど、そうでもないみたい。ま、いつものようにそこかしこに伏線が張ってあるんだけど。
 で、どうもペットショップで働く女性が好きになれなかった。終始ひっかかちゃって・・・・・・。そのせいか真相にたどりついても「へぇーガードレールか、へぇーそうなのか」程度にしか思えなかった・・・・・・。
 ま、面白かったんだけどね! 今回も恒例といいますか、妙に心に残る名言もあったし。概ね満足っす。