フォルマント・ブルー リミックス 読了

「わたしは―お父さんが開発した、最後の歌詞入力型シンセサイザーです」18歳の誕生日と同時にその命を落とすという奇病“死の六連符”に侵され、余命いくばくもない少年・春希。絶望に彩られた日々を送る春希だったが、自分のことを電子楽器だと言う少女・伽音と出会ったことで、何かが変わっていく…。瑞智士記のデビュー作が、単行本未収録だった短編「皇帝の棲家には、電気仕掛けの歌姫。」も加え、完全版として復活。

 音楽がテーマの作品。
 音楽がテーマになっている作品といえば『さよならピアノソナタ』ですね。僕も持ってます。あれはいいものだ。
 で、他にもそういうのはないんじゃろかと調べてみたら、ありましたよ、と。

 歌詞入力型シンセサイザー――まあ、VOCALOIDみたいなものですね。それが主人公と出会って、まあ、いわゆる青春モノ・・・・・・でいいのかな?
 なんか以前は富士見ミステリー文庫で出てるんだけど・・・・・・?
 そう、リミックスなので今回読んだのは一迅社から出ているほうです。で、こちらには新たに未収録だった短編が収録されてるんだけど、正直こっちのが良かったような・・・・・・。
 本編も悪くはないんだけど、ところどころ引っかかるとこもあったしね。
 ああ、本編といえば。
 世界は一応、現代より数十年進んだ日本で、音大がずいぶんな権威になっていて、音楽の才能を認められないと住めない都市があったりと、音楽がより重要なものとなっているんだけど、現代の日本ととってもそんな問題はないはず、なんだけど・・・・・・どうも、幻想的な雰囲気で吹けば飛んでしまうようなイメージにしかならなかった。なんでじゃろか。
 明らかになってない設定とかちょこちょこあるけど、続編は出ない・・・・・・よね。